水滸伝

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  • 水滸伝(すいこでん)

    中国明代の長編小説。四大奇書のひとつ(「寄書」とは「世に稀なほど卓越した書物」の意で、残りの3つは『三国志演義』『西遊記』『金瓶梅』)。

    北宋の末期(12世紀初め)に実際に起こった反乱を題材とする物語を集大成して創作された長編小説。作者ははっきりしませんが、明代初期(14世紀初期)に成立したと考えられています。

    北宋末期、世にはびこる汚職官吏たちを梁山泊(現在の山東省済寧市梁山県にあった沼沢)に集まった108人の豪傑たちが打倒し、最後は敗れ滅んでいくという物語。

    「滸」は「ほとり」の意味で「水滸伝」は「水のほとりの物語」という意味。

    南方熊楠も『水滸伝』の豪傑たちには共感を抱き、神社合祀反対運動では汚職官吏たちと戦いました。



    今昔物語

    南方熊楠の手紙:履歴書(現代語訳6)
    件のプリンス片岡は英語における諏訪氏ともいえるほど英語の上手である。かつ『水滸伝』に浪子燕青は諸般の郷語に通じるとあるように、この片岡は cant, slang, dialects, billingsgate 種々雑多、刑徒の用語から女郎、スリ、詐欺師の常套句に至るまで、英語という英語に通じないところなく、胆略きわめて大きく種々の謀計を行なう。

    南方熊楠の随筆:十二支考 虎に関する史話と伝説民俗(その5)
    小説ながら『水滸伝』の武行者や黒旋風が虎を殺して村民に大持てなところは宋元時代の風俗を実写したに相違ない。

    南方熊楠の随筆:十二支考 虎に関する史話と伝説民俗(その12)
    小説には『水滸伝』の武松ぶしょう李逵りきなど単身虎を殺した者が少なからぬ、ただし上の(三)にも述べた通り虎の内にも自ずから強弱種々だから、弱い虎に邂逅めぐりあわせた人は迎えざるに勇士の名を得たのもあろう、


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