田辺聞書断章(現代語訳1-4)

田辺聞書断章(現代語訳)

  • 1907年

  • 蜷のゴンナイ

     小川孝七の妻の話に「蜷(※にな;淡水産の巻貝)のゴンナイは、弘法大師が川を渡るときに踏んで足を痛めたことから、呪して尻切れとなる。味噌汁に煮て、瘡の表面を早く乾くようにし、また咳を治す」と。煮たのを見るとトルクライスの色である。田辺ではカワニシという。ゴンナイは丸形である。

    back next


    「田辺聞書断章」は『南方熊楠日記 (4)』 に所収。

    Copyright © Mikumano Net. All Rights Reserved.