ポッパエア

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  • ポッパエア・サビナ(Poppaea Sabina)

    ポッパエア・サビナ(30年〜65年)は、第5代ローマ皇帝ネロの2番目の妻。



    ポッパエア(ポッペイヤ)

    南方熊楠の手紙:浄愛と不浄愛,粘菌の生態,幻像,その他(現代語訳4)
    またローマのネロ帝のごときは艶后ポッペイヤ(※ポッパエア※)に死なれて自身死のうとするまで憂えたが、スポールスという少年の顔がポッペイヤと間違えるほどであったことから、これを去勢し、婦女の間で仕込んで女同然にし、大礼を挙げてこれを皇后に立て、民衆の歓声のなか公然とこれと接吻したことがある。ネロが弑せられて次に立った帝はまたこの者を寵愛したが、その次に立った帝はこのようなことが大嫌いで、スポールスが節操なく、前帝と同時に死ななかったのを憎み、大きな恥辱を与えるためにこれを娼妓かなんかに出して立たさせ、大衆の面前で戯場に上がらせ大恥辱な目に会わせ(強姦かなにかさせたことと察する)、スポールスはたまらず舌を噛んで自殺をしたということがある。

    南方熊楠の随筆:馬に関する民俗と伝説(その50)
    古ローマ人は驢乳を化粧に用いて膚を白くすと確信し、ポッペアネロ帝の后にして権謀に富み、淫虐甚だしきも当時無双の美人たり。何かのはずみに帝赫怒かくどして蹴り所が悪くて暴崩した。帝これを神と崇めまつらせ、古今未曾有の大香薪を積んで火葬せしめ、なお慕うてやまず、美少年スポルス死后に酷似せるを見出し、これを宮し婦装女行せしめ、公式もて后と冊立さくりつせし事既に述べた)は、奢侈しゃしの余り多くの騾に金くつ穿かせ、また化粧に腐心して新たに駒産める牝驢ひんろ五百をい、毎日その乳に浴し、少し日たったものを新乳のものと取り替うる事絶えず。ローマの婦女ことごとくその真似もならず、香具師の工夫で驢乳を脂で固めて鬢附油びんつけあぶらごとき板とし売った。


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