藩翰譜

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    新井白石が著した、諸大名337家の家伝・系譜を集録した書物。



    藩翰譜

    南方熊楠の手紙:履歴書(現代語訳その5)
    総じてきわめて賢明でない人も、よく賢い人の言葉を速やかに聞き入れ実行すれば得分の多いもので、『藩翰譜』に見えた、山内一豊が関ヶ原の役で堀尾忠氏の一言を聞いて忠氏よりも速やかに実行し、それがため徳川氏の歓心を得てたちまち一躍して土佐の広大な領地を受け、今日までも子孫が大名華族として永続するようなのは、その著しい例である。

    南方熊楠の手紙:神社合祀に関する意見(現代語訳その8)
    新井白石が『藩翰譜』に、三春藩主の秋田氏が暴虐であったことを述べて、その民の娘が「年が長じても歯を黒く染められない(※江戸時代、歯を黒く染めることは既婚婦人のしるしでなった※)」と言ったことをさえ苛政の一例に思われたが、今はまた何でもない郡吏や一村長の一存で、村民が神に詣で名を嬰児に命ずる式すら挙げることができないというのもひどいことだ。

    易の占いして金取り出だしたること
    これは、死んでゆく父が娘の賢きを知り抜き、隠さずに宝を譲ったのを、娘がまさかの時に用いんとて、よく隠し置いたので、『藩翰譜』に出でた山内一豊の妻などと似た行いだ。


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