紀州俗伝(現代語訳10-3)

紀州俗伝(現代語訳)

  • 9-1 人柱
  • 10-1 弘法大師と麦
  • 10-2 客を呼ぶまじない
  • 10-3 灯花
  • 10-4 料理屋のまじない
  • 10-5 褐色の瞳
  • 10-6 字を書いた紙で
  • 10-7 トンビとカラス
  • 10-8 神子浜の手毬唄
  • 10-9 手毬唄の続き(田辺)
  • 10-10 神子浜の手毬唄の最後
  • 10-11 和歌山,田辺の手毬唄
  • 10-12 葬儀と魚
  • 10-13 荒神様畑を焼く

  • 10-3 灯花

     

     灯花(※とうか:丁子頭〔ちょうじがしら〕などとも言う。灯心の燃えさしの頭にできる丸いかたまり※)が立ったとき「丁子(ちょうじ)丁子宵丁子、明日は宝の(または黄金の)入り丁子」と言って、注意して油皿の中へ落とし込む(あるいは紙に包んで置くという)。そのようなときはものを多く得ると。宵の灯花をもっとも喜ぶ。料理屋、博徒、その他の家でも吉兆とする。

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    「紀州俗伝」は『南方随筆』(沖積舎) に所収。

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